ルイス・フロイス(Luís Fróis)は、日本の戦国時代(世界の大航海時代)に、ポルトガルから日本にやってきたキリスト教の宣教師です。
1548年、16歳のとき、ポルトガルのカトリック司祭であるフランシスコ・ザビエルらが創設した男子修道会「イウスズ会」に入会し、インドの植民地・ゴアで庶務にあたりました。
イエスズ会は、世界各地への宣教のため、優秀な宣教師を積極的に派遣開始し、1549年、日本にも初めてカトリックをもたらしています。
そして、1563年、31歳のルイス・フロイスは日本に渡り、日本初のキリシタン大名の三城城主・大村純忠のもと九州で布教活動をはじめています。
翌年には、京に入り、グネッキ・ソルディ・オルガンティノ、ルイス・デ・アルメイダ、日本人修道士のロレンソ了斎らと布教に務めています。
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1569年(永禄12年)、将軍・足利義昭を奉じて京に上った織田信長と、普請中の二条城にて面会し、畿内での布教の許可を得ています。
ポルトガルから日本へは、火縄銃、生糸など多くの物資がもたらされ、ヨーロッパには銀などが輸出されました。
その後、ルイス・フロイスは、一時、九州に戻るなどしましたが、1580年には安土城にて織田信長と再び会しています。
明智光秀による本能寺の変のあと、1583年からは、日本におけるイエスズ会の記録を残す業務にあたるよう、ガスパール・コエリョから命じられて「日本史」と呼ばれる貴重な歴史書の編纂にあたりました。
もともと文才もあり、日本語にも詳しくなっていたルイス・フロイスだから命じられたようで、10年以上、執筆に費やしています。
その間、豊臣秀吉は、イエズス会の政策に危機感を抱き、1587年7月24日(天正15年6月19日)「伴天連追放令」(ばてれんついほうれい)を発布し、フロイスは大村領の長崎に退いています。
1590年(天正18年)、ヨーロッパに渡っていた天正遣欧使節と、ヴァリニャーノが再来日すると、ルイス・フロイスは聚楽第で豊臣秀吉と会見しました。
その後、一時、マカオに渡りましたが、1595年(文禄4年)に長崎へ戻ると、1597年(慶長2年)、長崎のコレジオにて死去しました。享年65。
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さて、イエスズ会はローマ教皇パウルス3世から認可を得て設立しました。
当時のヨーロッパは、同じキリスト教でもプロテスタントが強い状態でした。
政策としては、ローマ教皇に絶対服従し、神と教皇の戦士として伝道に努めると言う大前提があります。
イエズス会と言う名称の意味は「イエス=キリストの伴侶」ということになります。
戦国時代の日本では「耶蘇会」と呼ばれました。
豊臣秀吉が、キリスト教を禁じたのは、1586年7月から1587年4月にかけて九州攻めを行ったあとです。
まず、長崎が、大村氏からイエズス会に与えられて「イエスズ領」になっていたことを知り、ビックリしました。
更には、ポルトガル人が日本にて、キリスト教に改宗しない日本人を奴隷として買い付け、海外の様々なところで売りつけていたと言う奴隷交易も知ることになったのです。
実際に、奴隷として海外に連れ去られた日本人は、数千人とも数万人とも言われているようです。
日本人奴隷は、勤勉で知性もあったことから、高く取引されたともされています。
ポルトガルのリスボンでも、東インド人、アフリカの黒人などの奴隷がたくさんいたと言う記録が残っています。
もっとも、日本人の多くがキリスト教に改宗してしまうと、一向一揆のように反乱を起こし、国内が荒れる可能性もあったものと推測致します。
それらを考慮すると、イエスズ会は日本征服を狙っていたのでは?と感じる方もおられるようです。
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戦国時代には、世界の鉄砲の70%を日本が所有していました。
と言う事は、軍事力としては、世界最大と言えます。
宣教師は、この日本の力を利用して、アジアを征服しよう(キリスト教・カトリックにしよう)と考えていたともされます。
当時の日本布教区の責任者は、フランシスコ・カブラルでした。
1570年、オルガンティノと共に、天草に到着し、フランシスコ・カブラルは日本布教区責任者となりました。
カブラルは眼鏡をかけていたため、日本人から「目が4つある」と言われています。
1579年、アレッサンドロ・ヴァリニャーノが日本を訪問すると、ガスパール・コエリョが日本の責任者となり、1583年、インドのゴアに戻っています。
念のため明記しておきますが、豊臣秀吉も朝鮮攻めを行った際に、朝鮮人を日本に連れてきています。
江戸時代、徳川家は鎖国制度を取り、キリスト教を布教しないと言う条件で、オランダとだけ交易を行いました。
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明治になり、日本での宗教が自由になると、イエスズ会は「上智大学」を日本に設置しています。
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