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真鶴・しとどの窟(しとどのいわや)は、 神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴にある、真鶴港近くの崖にある洞窟です。
なお「しとどの窟」と言う洞穴が2箇所ありまして、もう1箇所は、湯河原の山の中にある場所となります。
いずれも、1180年、石橋山の戦いにて敗れた、源頼朝らが、一時、退避した洞窟とされます。
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この記事では、真鶴港ににある、真鶴(まなづる)のしとどの窟をご紹介申し上げます。
真鶴・しとどの窟とは
一般的に、石橋山の戦いにて大庭景親らに敗れた源頼朝らは、土肥実平の案内にて土肥郷椙山に逃げ込み、湯河原の岩屋「しとどの窟」にて休息したようです。
また、土肥実平の妻・土肥の女房が、「しとどの窟」に食糧を運んだともされます。
追っ手の梶原景時や飯田家義は「しとどの窟」に、源頼朝らが隠れていると察しましたが、「この山には人はいない」と、大庭景親に報告したともされます。
その後、箱根権現(箱根神社)の永実が、北条時政と共に弁当を届けてくれたので、その永実の案内で、一旦、芦ノ湖の湖畔にある、箱根権現(箱根神社)へ逃れた模様です。
箱根権現の別当・行実は、源頼朝を匿おうとしましたが、智藏房良暹が裏切り、襲撃する可能性が出たため、逃げた方が良いと言う事になります。
そして、土肥実平らと真鶴に降りて、岩海岸(岩海水浴場)にある「しとどの窟」にて一夜を明かし、船で東京湾を横断して、安房国(房総半島)へ脱出したと伝わります。
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と言う事で、真鶴漁港にある「しとどの窟」は、下記になります。
真鶴駅から、真鶴半島の先端に行く、道沿いにあると言う感じです。
今は、鉄の頑丈な柵で、閉じられているため、内部には入れません。
かつては約130mほど、長い洞穴だったそうですが、落盤などもあり、今では1mほどしかないとされています。
真鶴・しとどの窟の前は、ちょっとした公園として整備されています。
源頼朝の時代に真鶴は「岩浦」と呼ばれていました。
真鶴漁港の「しとどの窟」に源頼朝らが逃れていたとしたら、1晩宿泊したのか?
天候や波・風の状況を見て、数日、逗留したとも考えられます。
ただし、湯河原の山の中にある「しとどの窟」ならまだしも、民家や、土肥氏(真鶴・荒井城の荒井氏)の屋敷や、漁民らの民家もあったでしょう。
籠城にせよ、隠れる際には、逃げ道も確保するのが、常でして、洞穴に入っていますと、襲撃された際に、逃げられません。
しかも、出航した地は、真鶴港ではなく、岩漁港と、約1.6km、離れています。
船を出すくらいでしたら、真鶴でも、問題ないはずです。
そのため、真鶴にて、わざわざ、洞穴にて隠れる必要性があったのかな?と、ちょっと、疑問に感じます。
余計なお世話ですね。
申し訳ありません。
源頼朝船出の浜
船は、土肥実平の命にて、土肥の住人・貞恒が用意したとれさます。
下記は、源頼朝船出の浜の石碑です。
この船出に従ったのは、安達盛長、岡崎義実、新開忠氏、土屋宗遠、土肥実平、田代信綱とされます。
ただし、岡崎義実は、北条時政・北条義時・近藤国平らと先行して前日に出航した可能性があるようです。
1180年9月28日の早朝に出航し、翌日には、平北郡の猟島(鋸南町竜島付近)に上陸し、先に到着していた北条時政らが出迎えたとあります。
上陸地点は諸説あり、館山にも源頼朝公上陸地があります。
・源頼朝上陸地の考察「安房・房総」再起再生の人気スポット・鋸南・洲崎
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衣笠城の戦いにて、三浦義明が討死しますが、三浦義澄や和田義盛など、三浦一族も、安房へ船で逃れて、源頼朝と合流しました。
安房・神明神社にしばらく滞在する間、源頼朝は上総広常に手紙を書いたともされます。
感覚的には、源頼朝らは、館山に上陸し、三浦一族が鋸南町に上陸したのではと感じます。
源頼朝は、館山にある安房国一の宮・洲崎神社を参詣したとも、仁右衛門島に隠れていたともされます。
一方、北条政子は、熱海の秋戸郷に避難していたため、土肥遠平が派遣されて、源頼朝の無事と安房へ逃れたことを、9月2日に伝えられています。
交通アクセス
真鶴・しとどの窟(真鶴港)への行き方ですが、JR東海道本線の真鶴駅から、約1.3km、徒歩20分くらいの距離です。
行きは下り坂となり、帰りは登り坂、高低差40mほどになります。
源頼朝船出の浜は、岩海水浴場(岩海岸)にあります。
真鶴駅から、約1.2km、徒歩18分くらいの距離です。
岩海岸から、真鶴・しとどの窟がある真鶴港までは、徒歩25分くらいになります。
真鶴駅前にあるでは、観光案内所にて、レンタサイクル(貸自転車)をやっています。
電動アシスト自転車なら帰り道もスイスイですし、先端にある真鶴岬だけでなく、源頼朝船出の浜、真鶴・荒井城など、周辺散策にも便利かと存じますが、最新の貸出時間をご確認願います。
夏休み期間中は、海水浴シーズンと言う事もあり、周辺道路は、渋滞など発生しやすいです。
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クルマの場合、駐車場はありませんが、真鶴漁港の駐車場を利用できるようでして、駐車場の脇には、海鮮丼などの食堂や、真鶴魚市場(直売所)、トイレもあります。
当方のオリジナル地図では、駐車場の場所をポイントしています。
もちろん、地元の皆様に、迷惑を掛けないよう、ご訪問賜りますと幸いです。
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