通化寺(つうけいじ)は、山口県岩国市周東町西午王ノ内にある寺院で、ご本尊は観世音菩薩です。
平安時代の初期である807年 (大同2年)に創建されたと伝わる黄檗宗の古刹です。
自然石をたくみに調和させている庭園は、雪舟作の築造とされ、桜・ツツジなどが咲きます。
黄檗宗(おうばくしゅう)と言う宗派は、中国禅の特色がある臨済正宗がもとで、江戸時代初期に始まり、本山は京都・宇治の萬福寺(まんぷくじ)になります。
境内には、毛利家の家臣で月山富田城の城代を務めた天野隆重夫妻の墓、天野元嘉の墓、阿川毛利家の租で吉川元春の次男・繁沢元氏の墓(毛利元氏の墓)などがあります。
天野氏の墓には、境内左側の下記から入ります。
下記が、天野隆重夫妻の墓で、右が天野隆重の墓、左が天野隆重の妻の墓となります。
下記は、天野氏館主である天野元嘉の墓です。
下記の真ん中は、天野元嘉の妻の墓とされます。
脇の2基は、娘や早く亡くなったりした子の墓だったのかも知れません。
幕末の慶応元年(1865年)には高杉晋作ら長州藩の遊撃隊が陣営としたため、遺跡や遺品も残されているようです。
また、境内の一角には、通化寺窯があり、日本の伝統工芸が受け継がれています。
毛利元氏の墓は、ちょっと、離れていまして、通化寺窯の建物左側、下記写真の「ヤジるし」を進んで、階段を少し登ったところに、毛利元氏の墓があります。
下記が、石見・浜田城を改修したことでも知られる、毛利元氏の墓(繁沢元氏の墓)となります。
毛利元氏は、関ヶ原の戦いのあと、玖珂郡の内にて3166石になっていました。
通化寺への交通アクセス・行き方ですが、JR岩徳線の周防高森駅から路線バスで所要10分、バス停から徒歩で10分の距離です。
周防高森駅から歩くと50分くらいです。
クルマで訪れる場合、約20台の無料駐車場(未舗装)があります。
・天野氏館の解説 天野元嘉の隠居地
・月山富田城の解説【日本100名城】尼子経久・尼子晴久・尼子義久
・天野隆重の解説 天野元明
・毛利元氏 (繁沢元氏)の解説 浜田城を改修した阿川毛利家の租
・山陽の観光や城跡巡りにも便利な地図
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