山極勝三郎

山極勝三郎

山極勝三郎(やまぎわ かつそぶろう)は、人工的に癌(ガン)の発生に成功した病理学者です。
幕末の1863年に信州・上田城下にて、上田藩士の3男として生まれました。
16歳のとき、恩師の勧めで医師・山極吉哉の養子になると、ドイツ語を学び医師を目指します。
東京大学医学部に入学すると、首席の成績で卒業し、東京帝大医学部助教授になりました。
また、ドイツに留学すると、フィルヒョーに師事し帰国すると、東大教授となり、病理解剖学の研究を進めました。
特に癌の研究では、煙突の掃除夫に皮膚がんが多いことに注目し、市川厚一とウサギの耳にコールタールを何度も反復塗布を行い、1915年に、人工タール癌の発生に初めて成功しました。
この山極博士の成果は、ノーベル賞の受賞も期待されましたが、当時のノーベル賞委員会では「東洋人にはノーベル賞は早すぎる」などの意見もあり、実現しませんでした。
日本病理学会を創立し、初代会長に就任しましたが、1930年、急性肺炎で逝去しています。
没後、勲一等瑞宝章が授与されました。

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