藤ノ木古墳のちょこっと解説~斑鳩・穴穂部皇子の墓?

藤ノ木古墳

藤ノ木古墳

藤ノ木古墳(ふじのきこふん)は、奈良県生駒郡斑鳩町にある古墳で国の史跡、出土品類は国宝となっている。
直径48mほどの大型円墳であり、古墳時代後期の6世紀後半(西暦550年~600年頃)築造と推定されている。
2度の発掘調査で、未盗掘の朱塗りの家型石棺(国宝)、土器類、精巧で豪華な金銅製馬具(国の重要文化財)、1万数千点を越えるガラス玉などが出土した。
石棺や出土品のレプリカなどは、藤ノ木古墳から南にある斑鳩町文化財活用センター(斑鳩文化財センター)にて展示もされているようだ。

藤ノ木古墳

埋葬者は不明ですが、豊富な副葬品から日本書紀にある穴穂部皇子ともされているようだ。
ただし、1人用の石棺から、2体分の人骨が認められたと言う事で驚きに値する。
この結論はまだ出ていないが、日本書紀によると、587年6月、蘇我馬子が2人の暗殺を命じている。


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そして殺害されたのが欽明天皇の皇子・穴穂部皇子(聖徳太子の叔父)と、宣化天皇の皇子ともされる宅部皇子の2人だ。
そのため、穴穂部皇子(あなほべのみこ)と、宅部皇子(やかべのみこ)の墓なのかも?しれない。
仮にそうだとしても、あとから1人付け足したのか?、2人一緒に埋葬した理由は不明だ。

藤ノ木古墳

1995年11月28日、国史跡になっているにも関わらず、大阪の中学生3人が自転車で斑鳩にきて、石室に侵入すると石棺の破損させた。(史跡藤ノ木古墳石棺き損事件)
国からは管理費用は出ておらず町の少ない予算にて、小福の周りを「トタン塀」で囲っていただけであった。
そのため、藤ノ木古墳は国費などできちんと整備されたと言う事になる。

通常は外観のみ見学可能だが、春季と秋季に2日間、石室内部の特別公開がある模様。


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法隆寺までは500m、徒歩8分ほどの距離。
ぜひ、法隆寺だけでなく藤ノ木古墳もセットでご訪問頂きたい。

交通アクセス

藤ノ木古墳への行き方だが、ほとんど法隆寺への行き方と同じになる。
電車の場合、大阪のJR天王寺駅から21分、JR大阪駅から快速31分、JR奈良駅から13分で最寄り駅となるJR大和路線の法隆寺駅にアクセス可能。
法隆寺駅から法隆寺までは歩くと約15分~20分の距離。
なお、法隆寺駅(2番のりば)から法隆寺参道行きの奈良交通バス「72」系統が運行されており、法隆寺参道バス停にて下車して、徒歩1分で法隆寺南大門。
他にも、JR・近鉄の王寺駅(北口)から奈良交通バス(62・63・92系統)か、近鉄橿原線の筒井駅から奈良交通バス(63・92系統)、近鉄橿原線・近鉄郡山駅から奈良交通バス(50・51・52・97・98系統)でも行けるが、法隆寺前バス停から徒歩3分と少し離れる。

法隆寺の駐車場も同じだが、藤ノ木古墳も駐車場はないので、近隣の民間駐車場利用となる。
町営の法隆寺観光駐車場120台、法隆寺参拝者駐車場いかるが(いかるがモータープール)40台、レストラン富之里100台など。
今回は、一番駐車料金が高くても、藤ノ木古墳や法隆寺に一番近いと考えられる「法隆寺門前芳庵駐車場」を利用致したので、当方のオリジナル地図にてポイントしておく。
藤ノ木古墳だけ見学するのであれば、斑鳩文化財センター(無料6台)の駐車場を利用できるようだ。

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