伊藤博文(いとうひろぶみ)は、簡単に申し上げますと、日本における最初の総理大臣になった明治の政治家で、維新の十傑のひとりです。
幕末の長州藩士として生まれた伊東俊輔は、吉田松陰の松下村塾で学び、幕末の尊王攘夷・倒幕運動に加わります。
その折り、1863年には井上馨・井上勝らと幕府には極秘で、長州藩のイギリス渡航にも加わり、英語や礼儀作法も習得しました。
下関戦争では、高杉晋作の通訳として、イギリス公使の通訳アーネスト・サトウとも交渉を担当しています。
しかし、長州藩では外国商人との交渉にて武器の調達などが任務だったため、戊辰戦争などには参加できず、目だった活躍はしていません。
ただし、明治維新となると、伊藤博文と改名し、長州藩出身の有力者として、堪能な英語を武器に参与となり、明治政府の要職を歴任し、井上馨や大隈重信と共に改革を進めています。
明治4年、岩倉具視の岩倉使節団では、副使として西洋諸国を視察して特にプロイセン憲法学説を学びます。
日本に帰国すると、憲法立案の中心となり、大日本帝国憲法のなかに天皇制を位置づけ、議会政治の体制を整えるという難題において成果を出しました。
大久保利通の死後、内閣制度を創設すると、伊藤博文は初代総理大臣となり、明治政府での実権を握っています。
小村寿太郎、桂太郎、山縣有朋らに押されて日露戦争となりますが、外交には陸奥宗光を起用しており、日本陸軍は多大な犠牲を出しながらも、大山巌・児玉源太郎が勝利へ導きました。
そして、政党政治への道筋も築きましたが、併合した韓国での初代韓国統監に就任しましたが、ハルビン駅で安重根に暗殺されて命を落としています。
国葬となった伊藤博文の享年は69です。
500円硬貨が発行される前の500円札には、伊藤博文の肖像画が描かれていました。
伊藤博文の名言としては「私の言うことが間違っていたら、それは間違いだと徹底的に追及せよ。」と言う言葉があります。
これは憲法制定の議論の際に話した言葉とされますが、他人の意見も聞いてより正確なものにしたいと言う気兼ねを感じます。
大河ドラマ・映画などで伊藤博文を演じた俳優さん
※敬称略・順不同
森繁久彌「二百三高地」(1980年、日本映画)
伊武雅刀「幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬」(1986年、日本映画)
三橋達也「鹿鳴館」(1986年、日本映画)
ウ・サンジョン「ロスト・メモリーズ」(2002年、韓国映画)
山本圭「草の乱」(2004年、日本映画)
三浦アキフミ「長州ファイブ -CHOSHU Five-」(2006年、日本映画)
小澤征悦「るろうに剣心 伝説の最期編」(2014年、日本映画)
根津甚八「獅子の時代」(1980年、NHK大河ドラマ)
伊丹十三「春の波涛」(1985年、NHK大河ドラマ)
小倉久寛「翔ぶが如く」(1990年、NHK大河ドラマ)
岡本高英「篤姫」(2008年、NHK大河ドラマ役者:)
尾上寛之「龍馬伝」(2010年、NHK大河ドラマ役者:)
加藤虎ノ介「八重の桜」(2013年、NHK大河ドラマ)
劇団ひとり「花燃ゆ」(2015年、NHK大河ドラマ)
浜野謙太「西郷どん」(2018年、NHK大河ドラマ)
小沢栄太郎「二百三高地」(1981年、日本、TBS)
井上陽水「幕末青春グラフィティ 坂本竜馬け (1982年、日本テレビサントリードラマスペシャル)
ASKA「新選組・第二部」(1987年、テレビ朝日TV時代劇スペシャル)
堤大二郎「奇兵隊」(1989年、日本テレビ年末時代劇スペシャル)
なべおさみ「夜会の果て」(1997年、NHK)
高嶋政伸「蒼天の夢 松陰と晋作・新世紀への挑戦」(2000年、NHK正月時代劇)
風間杜夫「鹿鳴館」(2008年、テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャル)
加藤剛「坂の上の雲」(2009~2011年、NHKスペシャルドラマ)
平田満「蒼穹の昴」(2010~2011年、NHK・日中共同制作)
※他にもありましたら、コメント欄よりのお寄せ願えますと幸いです。
短く伊藤博文に関して触れましたが、もちろん、伊藤博文が関わった偉人は、もっとたくさんいます。
もう少し詳しく知りたいと言う方は、下記などが参考になるかと存じます。
(参考)
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