2019年4月1日11時41分、新しい元号・新元号が「令和」(れいわ)と発表されました。
前日までに候補を5案程度に絞り込んだとされていましたが、今回は、6案以上となった模様です。
※その後、6案あったと正式に判明。(平成の際には3案からでした)
そして、発表の当日、午前9時30分から、有識者による「元号に関する懇談会」を開きました。
有識者メンバー9名の一覧・リストは下記の通りです。
※順不同・敬称略
NHK会長 上田良一
民放連会長 大久保好男
前早大総長 鎌田薫
前経団連会長 榊原定征
日本新聞協会会長 白石興二郎
前最高裁長官 寺田逸郎
作家 林真理子
千葉商科大教授 宮崎緑
京大教授 山中伸弥
新元号の候補案は「令和(れいわ)」のほか、「英弘(えいこう)」「久化(きゅうか)」「広至(こうし)」「万和(ばんな)」「万保(ばんぽう)」の5案であったことが判明しました。
スポンサーリンク
有識者会議で1つの案に絞り込まれ、その後、午前10時20分ごろから衆参両院の正副議長に意見聴取を行いました。
そして、10時55分頃からの全閣僚会議で新元号案を検討し、この臨時閣議にて新元号を定める政令を決定しました。
新元号は公表に先立ち、宮内庁長官が「用事ができた」と言う事で御所に行き、実質的に天皇陛下や皇太子さまに、発表前に伝えられます。
なお、皇太子さまには、宮内庁の西村泰彦次長かせ報告したところ、にこやかに「わかりました」との返事を賜ったとの事です。
天皇陛下への伝達を待って、菅義偉・官房長官が午前11時41分すぎに発表となった次第です。
直ちに外務大臣によって、日本が国として認めている195ヶ国と、各国際機関にも通達が行われました。
有識者や閣僚は、会議が終わっても、菅長官が新たな元号を発表する時間までは、部屋に待機となり、トイレに行く際にも政府職員が同行して、情報が漏洩しないよう対策を講じました。
また、会議が行われる部屋には、妨害電波(ジャミング)を行い、スマートフォンなどの通信を妨害した模様です。
盗聴器がないか?、植木までチェックも行われたと言います。
元号(げんごう)、年号(ねんごう)と言うのは、定の年代に付けられる称号で、日本では大化の改新(645年)のときに「大化」(たいか)と用いられたのが最初とされます。
孝徳天皇即位のときから実施されたとあります。
これは「日本書紀」に記載されている事項であり、他で、大化が使われたことの証明(裏付け)は取れていません。
その後、701年から使われた「大宝」(文武天皇)は、木簡などにて確認されています。
ただし、元号を使用したのは宮中など政治的な部分に限定されており、庶民の間でも使われるようになったのは江戸時代に入ってからです。
江戸幕府がお触れを出すようになってから、年号が庶民にも知られるようになりました。
事前のアンケートや予想などでは、安久(あんきゅう)、永光なども候補として挙がっていました。
平成までに使われた漢字は72種類で最多は29回の「永」。
2番目に多いのは「天」と「元」の27回になっています。
さて、東京のテレビでも、NHK、日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビ、朝日テレビなど民放各社も「特番」で新元号の発表を生放送しました。
急きょ、テレビ東京も特番として臨時放送したことから民放全局での中継となり、非常に驚かれました。
お昼頃からは、安倍晋三首相の首相談話も中継となりました。
明治・大正・昭和、そして平成の時代に終わりを告げる、248番目の新元号「令和」(英文字表記 REIWA)の由来・意味は下記の通りになります。
出典は「万葉集」(まんようしゅう)の32集(梅の詩)から取った・引用したとの事です。
万葉集は、日本に現存する最古の和歌集で、天皇などが詠んだ歌が収められています。
中国の古典から選ばれることが多かった元号ですが、今回、元号としては、1300年の伝統が破られて、初めて日本の古典から選ばれました。
まぁ、伝統が破れたとしても、日本の古典から選ばれたのは、とても素晴らしいことだと評価します。
漢字の意味として「令」は、規則、戒め、教え、良い、敬う(うやまう)などの意味が含まれます。
「和」は、穏やかで争いが無いなどの意味があります。
スポンサーリンク
安倍総理大臣の発表によりますと、令和(れいわ)の意義などは下記のとおりです。
まず、万葉集32集から引用した部分は下記です。
于時、初春令月、氣淑風和
意味としては、下記になります。
美しい令月にして、氣淑(よ)く風や和ぎ
梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。
この歌は九州の大宰府にあった大伴旅人の邸宅にて開催された「梅花の宴」で読まれた和歌の序文となります。
梅のように咲き誇る花を咲かせる日本でありたい・・。
人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ・・
と言う意味・願いが込められているとのことです。
大伴旅人とは
大伴旅人(おおとも-の-たびと)とは、旅行する旅人(たびびと)ということではありません。
大納言・大伴安麻呂の長男であり、公卿・大伴氏(おおともし)が出自で、名前が旅人(たびと)さんと言う事になります。
728年頃、大宰帥に任命されて妻・大伴郎女と共に、九州に下向して大宰府の長官となりました。
大宰府では山上憶良・満誓らとの交流を持つ歌人としても知られたようです。
730年1月13日、大宰府の自宅屋敷に役人らを招いて、梅の花を題材にした歌会「梅花の宴」を開きました。
そこで詠まれた32首の序文「初春の令月にして気淑よく風和らぎ」から「令和」が新元号に選ばれたと言う事です。
大宰府で赴任中に大伴旅人は天皇に仕える臣下で最高位になる大納言に任ぜられて帰京しており、最終官位は大納言従二位となります。
なお、令和を考案した現代の人物に関しては、本人の希望もあり非公開との事です。
記念硬貨はもちろん、記念切手、記念の鉄道キップなども発売される事と推測致します。
ちなみに、令和と言う地名は無い模様です。
人名としては、早大政経学部長の憲法学者・川岸令和さんなどの例があるようです。
会社名(社名)としては、東京リサーチによると全国に6社ほどあるとの事です。
ゴールデンボンバーが、新曲「令和」を 新元号発表わずか1時間ほどでMV配信開始しました。
世界最速新元号ソングと称しております。
昭和には太平洋戦争、平成では東日本大震災など、決して、平和な世の中が続いたとは、とても言えない日本でした。
しかし、新しい元号「令和」のもとでは、大きな災害など無く、本当に安寧の世の中が続くことを願うばかりです。
さて、年号が、いつ、切り替わるかですが、天皇陛下(明仁さま)の退位「退位の礼」は、2019年4月30日です。
平成(へいせい)は1989年1月8日からの30年4カ月で幕を閉じます。
2019年は平成31年であり、令和元年(令和1年)と言う事になります。
4月30日に天皇陛下が改元政令に署名し、夜中24時ちょうど(5月1日0時)から新年号「令和」がスタートします。
新天皇の即位(皇太子さま・徳仁親王の即位)は2019年5月1日となります。
5月1日午前10時半から歴代天皇に伝わる神器などを引き継ぐ「剣璽等承継の儀」、午前11時10分から即位後初めて国民代表の前でお言葉を述べる「即位後朝見の儀」に臨まれます。
皇室の歴史をさかのぼると、昭和天皇までの124代の天皇のうち半数近くの58代で譲位が行われてきました。
日本での近代では、初めて、天皇と上皇が同時に存在する時代を迎えます。
今回の今生天皇の退位は、現天皇一代限りで退位を認める特例法となっています。
雅子さまは皇后となり、皇后さまは「上皇后」となります。
また、皇位継承順位1位の「皇嗣(こうし)」には、新しく秋篠宮さまが適用されます。
皇位継承順位2位は悠仁さま、天皇陛下の弟・常陸宮さまは皇位継承順位3位です。
皇太子さま(徳仁親王)の即位に伴う一連の儀式の中心となる「即位礼正殿の儀」ついては、2019年10月22日、また「大嘗祭」も行われて、世界各国からの招待客も日本を訪れる予定です。
最後になりますが、新元号が発表される4月1日はエイプリルフールですので、ニセ情報には注意が必要です。
一部の企業は新元号発表の日と言う事で、いたずらネタをしないなど、ウソをつくのを自粛していますが・・。
スポンサーリンク
ただし、令和のアルファベットは「R」ですので、例えば、令和18年生まれの方は、R-18になるような気が?
とにかく、良い時代になってほしいと感じずにいられません。
コメント