静岡・柴屋寺の解説「国指定史跡・国指定名勝」である庭園が見どころ

柴屋寺の庭園

柴屋寺とは

静岡の柴屋寺(さいおくじ)は、静岡県静岡市駿河区丸子にある臨済宗妙心寺派の寺院
創建は戦国時代のようで、1504年に、駿河・丸子城主の斎藤安元が援助して、この丸子郷に草庵「柴屋軒」ができたのが始まり。

柴屋寺

斎藤安元は、連歌師・宗長(そうちょう) にも依頼して、泉谷の柴屋寺の庭園設計を依頼し「名月を眺めるため」の庭園と草庵(柴屋軒)」ができたようだ。
京の銀閣寺の庭園を模したとされ、で借景として欠くことのできない天柱山をも含めて国の名勝・国の史跡とダブル指定されている。
この宋長は、島田出身で大徳寺の一休宗純に参禅し、ことわざにもなった「急がば回れ」を唱えた人物としても知られる。
<注釈> 宗長の歌に「武士もののふのやばせの舟は早くとも急がば廻れ瀬田の長橋」と言うのがある。


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宗長は駿河守護・今川義忠に仕え、1502年に師匠・宗祇が箱根湯本で没すると、以後、連歌界の指導者と言う立場でもあった。
そのため、京の公家にも顔が知られていることや、度々、京と駿河を往復しているため、今川家と朝廷のパイプ役も果たしていたと推測できる。

浜松にも吐月山柴屋寺があるが、静岡・丸子(まりこ)にあるのは吐月峰柴屋寺と区分する。

庭園は有料拝観

さて、柴屋寺の山門前にある駐車スペースにクルマを止めて、境内に進むと正面に拝観受付があった。
受付内にあるテーブルの「ピンポン」を押すと、すぐに係の方が出てきてくださり拝観料を治める。

柴屋寺

そして、別棟の本堂の玄関に向かうと、お寺の高齢ご婦人が案内と説明をしてくださった。
そのご婦人の説明を伺いながらの有料見学となる。

柴屋寺

宗長の庭園は、東山・天柱山・丸子富士などを借景にしている俳味豊かな名園であった。
庭園の奥には、月がのぼるのを宗長が腰かけて眺めたという「月見石」があり、その更に奥には、宗祇と宗長の墓もひっそりあるようだ。

柴屋寺の庭園

庭園が先にできたようで、その後、書院・本堂などは徳川家康によって整備された模様。
現在の建物は、江戸時代後期と推測する。


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境内はこじんまりとしており、見学所要時間は20分~30分といったところだが、山にも囲まれていることから、現実世界を忘れられるひと時を満喫できた。
基本的に靴を脱いで、建物中から庭園などを見学するパターンのため、雨の日でも楽しめる貴重な史跡でもある。

交通アクセス

バスの場合、JR静岡駅・北口7番線乗り場「しずてつジャストライン」の中部国道線・藤枝駅前行きに乗車。
所要25分で、吐月峰駿府匠宿入口(とげっぽうすんぷたくみしゅくいりぐち)にて降車、徒歩約15分。
クルマの場合、山門前が駐車場とトイレになっているので、駐車場の場所は当方のオリジナル関東地図にてポイントしている。
スマホで表示して、目的地として選択し「ナビ開始」にすれば、カーナビ代わりにもなる。
自動車用、歩行用でも、ナビとしてお使い頂ける。

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